防犯について四方山話

【防犯ネットワーク会議報告】

 防犯パトロールに関わっている方々をメンバーとして、年に2回「防犯ネット-ワーク会議」が開催されています。主催は茅ヶ崎市市民安全部で、今年は2月15日(土)に本庁舎4階の会議室で開催されました。毎回、各地域の代表者達が熱心に参加しています。

 最初に、安全対策課の課長による挨拶があった後、茅ヶ崎警察署生活安全課の方々から、防犯講話がありました。茅ヶ崎署管内での犯罪発生件数等の報告が主な話題で、振り込め詐欺の他に最近は空き巣が増えているそうです。ここ最近は新型コロナウィルスの影響で、別の詐欺も増えているようなので一層の注意が必要です。

 最後に、日本女子大学家政学部 薬袋奈美子先生から、「安心・安全な住まいと生活環境〜その2 スーパー防犯活動〜」と言うテーマの講演がありました。主要なテーマは「空き巣の入りにくい町」で、次の6つの条件を挙げていました。

  • 戸締まりがしっかりしている
  • 子供が遊んでいた
  • ポスター等の掲示が新しい
  • 塀や室外機に登りにくい
  • 挨拶運動がある
  • 防犯パトロールが回っている

 薬袋先生は自分の研究室を「地域居住ラボ」と称し、住居とコミュニティの関わりをテーマに研究されていらっしゃる方です。

mcm-www.jwu.ac.jp

 その中で、「気配を感じる住宅造り」を講演では取り上げられ、個人住宅の領域意識の違いを日・英・米で比べていました。詳細は省きますが、住宅と道路の境界領域を上手に作れば、近隣住民とのコミュニケーションが豊かになり、防犯にもつながる。ということから、以下を提言しています。

  • 家の中と家の外とが、少しだけ触れ合う
    − 中から外を見る事を意識して
  • 生活空間のはみ出し・共有化
  • 外に目を配れる家づくり
    − 生け垣にする・砂利を敷く・・・
  • 立ち話のゆとりを作り出す
  • 植栽が人を外へ導く

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玄関先の紫蘭

 この提言に関連し、地域のコミュニケーションを豊かにする手段として、雑司ヶ谷地域における「前庭コンクール活動報告」が紹介されました。雑司ヶ谷鬼子母神がある事で、江戸時代から有名な町ですが、現在は静かな住宅街で細い路地に木造住宅が密集している地域だそうです。

 「前庭コンクール」とは、道路に面した庭や玄関先等のちょっとしたスペースに、プランターや花壇等で緑や花を飾り、地域の方々の目を楽しませてくれた方々への感謝の気持ちを伝える場として開催されたようです。詳細はこちら。

maeniwa-zoushigaya.amebaownd.com

 この様な活動を通じて、地域のコミュニケーションが活性化されると良いですね。我が町にも、前庭や玄関先の緑や花々で、我々の目を楽しませてくれている家がたくさんあります。皆さんも頑張りましょう。

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前庭の花壇

 最後に、各グループに分かれ、地域の地図を前にして、自分の所属している地域と防犯に関わる活動紹介の時間が設けられました。その中で、目を引いた活動が東海岸地区の方が報告された「灯りのアーチ運動」です。「11月から3月の間は、夕刻から20時まで、門灯を点けよう。」という運動で、塾通いの子供達の帰宅時間に、暗い夜道を明るく照らそうと言う趣旨でした。最近、赤松自治会の一部の夜道が暗いという、小学生の提言を聞いた後でしたので、より心に残りました。

 以上、防犯ネットワーク会議の報告でした。